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多変量解析入門(小西貞則著)

  • 執筆者の写真: zumin
    zumin
  • 2022年5月3日
  • 読了時間: 3分

多変量解析を始める人にとってどの本から読んでいくのが効率が良く知識を獲得できるかはとても大事だと思う。


今回紹介するのは小西先生の

多変量解析入門

-線形から非線形へ-

読んだ方がよいかどうかだと読むべき。

タイミングはいつかというのはあるが。


現在広く使われている多変量解析の手法は

回帰分析、クラスター分析、主成分分析(因子分析)、判別分析

などがある。

僕が多変量解析を勉強し始めたのは2003年。その頃の計算機はまだWindowsならXP、MacはようやくIntelになり始めたくらい。ハードディスクもGBになるかならないかくらいで当然メモリはGBよりもMBが主流。オーバーワークで途中で計算が止まることもよくあった。

当時のこの程度のスペックで実行できる多変量解析の手法は計算機の負担を避けるような方法でしか実施されないのが前提であった。

そのおかげで数学的には複雑と感じるが、実行する上ではとてもシンプルなものが多く中身まで理解した人間は自在に使うことが出来たし、これは出来ないなどの線引きも容易に判断が出来た。

しかし、その後計算機はめまぐるしい発展を続けており、現在は一般の人が使えるような環境でも当時では考えられない計算も行えるようになってきた。

それと並行してこれまで出来なかった方法が研究の世界でも積極的に取り入れられ、それこそ本当に様々な(柔軟な)目的に応じた新しい手法が作られていった。(それでもまだまだ出来ないことの方が多いけれども)

具体的には

基底関数、ブートストラップ、ブースティング、ベイズ、サポートベクターマシン

などの登場は機械学習のみならず、多変量解析の世界に大きな功績を残している。それらの理論のほとんどが計算機のほとんど整っていないあの時代(1970年代)に作られていたのはマジですごいことだと思う。なんで?って感じ。

前置きが長くなったが、小西先生の多変量解析入門はオーソドックスな多変量解析(前者)を全体的に学べる本としてよいのだが、それよりもこの本の良いところは、後者との繋がりを意識して書かれているため、現代的な視点で多変量解析を学べる点で他書にはあまり見られないメリットがある。

またこれは小西先生の人柄や研究のスタンスからくるのだろうが、例が独特。

一般的な教科書として指定される本はその辺りの例はあまり重要視されていないため、ありきたりな(故につまらなくなる)例が使われることが多いように思う。様々な分野に共通する何か面白い例を作るのはとても難しいのでそれも影響してるだろうが。

その点でこの本は読みやすさというのが他書よりも読みやすい人は読みやすいのだと思う。

あとは入門となっているため、理論面での細かさなどはかなり省かれているように思う(数学気になる人にはね)。その辺気になる人は参考文献を合わせて読めばよい。

となると最初に読むべきかと言われると僕個人的にはもう少し古典的な本を一度読破してからこちらを読んだ方がスッと入ってくる気はしてる。

そういう意味でこの本は読むべきだが、タイミングは。という感じ。一冊目は僕は永田先生よ多変量解析が良いかなと思う。


とまぁ初回はこんな感じ。

また書いていくので何かあればコメントやいいねをいただけると嬉しいです。

それではまた。

 
 
 

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